社会の参考書紹介ブログ  解き方×周辺視

高校入試社会を中心に、参考書の中身の解説をします。

記述問題解説2 広島県

3 私の解き方

4 まとめ

 

3 私の解き方

前回の続きです

syakaimanabu.hatenablog.jp

 

 

 

では、解説です。

 

 

 

 

①より 聞かれていること

 

 

何の理由かというと、「日本国憲法28条で、団結権が認められている理由」

 

 

 

 

ですね。

 

 

 

そりゃ問題なく答えられたら最高ですが、

 

 

「何を書いたら〇になるの?」

 

 

 

ということがぴんとこない人(この時点で来る人もいるでしょうが)

 

 

 

は、この後にみる資料を吟味するんです。

 

 

 

すると、

 

 

☆出題者が何を答えさせたいか

 

☆=何を書けば〇になるか

 

 

がわかるわけですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、これで文末は確定します。

 

 

 

 

 

 

2 文末、指定語句など

 

これはもう「~から。」「~(という)理由」

 

 

 

で確定です。

 

 

 

模範解答を見て(あるなら生徒さんの受ける都道府県のHPにのっているものを)

 

。をつけないと減点とか、いろいろ細かいところもチェックしましょう。

 

特に法則性がないならつけましょう。

 

 

 

 

 

 

 

3 資料の整理 (&周辺視)

 

 

 

では、資料を見てみましょう。

 

 

 

 

山積みのヒントを、一つひとつひもといていきます。

 

 

その際、周辺視も見ておきましょう。

 

 

 

周辺視…過去にブログをしていた時に主張していた、解き方の周辺にある知識や見方、考え方のことです。

 

知識×解き方×周辺視

 

を、早くに身に着けることのできた人が、

 

最も社会科が得意になりやすいと私は妄信しています。

 

 

 

 

 

 

資料より

団結権って、そもそも誰に認められている権利なのか?

 

 

まず大前提です。

 

 

 

 

 

 

答えを書くときに主語や主体がわかっていなかったらたいがい外します。

 

 

 

 

主語がわからないまま(相手にも伝わらないとまずいしその時点でおそらく0点ですが、自分がわかっていないともっとまずいです)

 

 

 

 

大きくとらえても「国民」ですよね。

 

 

それをさらにピンポイントでとらえるために、

 

 

 

 

資料があ「ってくれ」るんです。

 

 

 

 

これはおそらくどの塾や学校でも言われていると思いますが、

 

 

 

資料は敵ではなく味方です。

 

ヒントです。

 

 

資料を見ると、「労働者」がありますね。

 

 

この権利を与えられているのは、国民であり、労働者です。

 

 

 

ⅱ 団結権とはなんぞや。

 

 

 

結局のところ、この記述問題で生徒さんに試している知識はここですね。

 

 

 

 

 

ここがわかっていることがポイントです。

 

 

 

団結権労働組合を作る権利

 

 

 

 

ですね。

 

 

 

 

つまり、ここまでを言い換えると、

 

 

国は(主語)

 

労働者に(目的)

 

労働組合を作る権利を(問題文でいう28条の団結権を)

 

なぜ認めているのか?

 

 

 

を、答えさせたいわけです。

 

 

 

 

その答えを

 

 

 

資料から抜き出してきさえすれば

 

 

 

 

あ、正しく問題の意図を把握してるな

 

 

 

と、

 

 

 

採点官が言わざるをえない解答欄になるわけです。

 

 

 

 

このように問題文を読み解くことのできる力が重要です。

 

 

 

 

ⅲ 該当部分を抜き出しましょう!

 

 

さ、もう一息ですね。

 

 

では、資料から

 

 

なぜ労働者が労働組合を作ることを認められているのか。

 

 

 

を示すヒントとなる文を見ておきましょう。

 

 

 

 

 

やはり

 

「労働契約」

 

「どういう条件で働くのか等の契約内容も、労働者と会社の合意で決めるのが基本です」

 

 

 

このあたりがひっかかるでしょう。

 

 

 

 

授業で聞いた

 

 

会社 > 労働者

 

 

という関係性さえ覚えていればあとは簡単!

 

 

 

 

 

 

(会社に対して弱い立場になりやすい)労働者は団結することで、

※主語をはっきり

 

 

 

 

労働における契約内容を、

※ここは字数に応じて資料から抜き出しましょう。「契約内容」だけでもOK

 

 

 

 

会社と対等の力で

※資料にはないですが重要!ここを強調しましょう。ただし、ないからこそ柔軟な表現が可能です。模範解答は「弱い立場であるので…」などの表現も入れています。

 

 

 

 

結ぶべきであるから。

※文末は「から」で。

 

 

 

というのも解答の一つになるかな?と思います。

 

 

 

 

模範解答を最後に載せておきます。

 

 

 

 

 

 

 

4 まとめ

 

人によってはね、

 

 

 

 

こんな問題を、何をたいそうに説明してんねん。

 

 

 

 

という方もいらっしゃるでしょう。

 

 

 

 

これはしかし、中学生に口酸っぱく言いたいことでもあるのですが、

 

 

 

 

公立高校の記述は、

 

 

難易度は易、採点基準は鬼

 

 

なのです。

 

 

 

だって、内容は大したことを聞いてないでしょう?

 

 

 

 

けど、先ほどのポイントを一つでも落としたら減点ですから。

 

 

 

 

 

なので、大人が公立高校社会科の記述問題で一番生徒さんに伝えるべきことは、

 

 

 

 

なめたらあかんで

 

 

 

 

に尽きると思います。

 

 

 

問題だけ見て高を括る生徒さんも多いと思います。

 

 

 

 

なんせ受けた私立よりは圧倒的に簡単でしょう。

 

 

 

 

なのに、塾で何度やっても〇をもらえないんです。

 

 

 

 

なぜ×か

 

 

 

 

説明してくれているんでしょうが、

 

 

 

 

 

頭に血が上っている中学生は

 

 

 

 

なかなか自分が間違っている理由なんて

 

 

 

 

受け入れられないことも多いんですよね。

 

 

 

 

 

 

 

それでも、

 

 

 

 

記述問題はなめたらあかんよ

 

 

 

 

ということを、

 

 

 

どこまでも追及するべきだと思います。

 

 

 

今回は以上です。

 

 

 

ありがとうございました。